社団法人 吹田市歯科医師会
TOP 会の紹介 医院案内 健診と活動の紹介 お知らせ 歯科情報Q&A 会員専用ページ 口腔ケアセンター リンク集
医療・保健関係者への情報
平成23年度 第2回 吹歯学術講演会 聴講報告

開催日時:平成23年8月30日(火)

「歯科口腔疾患と糖尿病―口腔外科の立場より―」

講師に大阪府済生会千里病院歯科口腔外科医長の今井智章先生をお招きして「歯科口腔疾患と糖尿病―口腔外科の立場より―」と題してご講演いただきました。


T.糖尿病患者の抜歯時のポイント
(1) 抜歯時の糖尿病コントロール目標
  ・血糖値
   空腹時 150mg/dl以下
   最高値 300mg/dl以下
  ・HbAc7〜8%以下
  ・尿ケトン体 陰性
  ・重い合併症(特に循環器系)がない

(2) 抜歯時の時間帯設定は午前中早めがよい
  ・緊急時の対応、内科との連携がとりやすい
  ・昼食を通常通り摂取しやすい
  ・経口薬やインスリン量の調節は不要(管理が容易)

(3) 抜歯当日までの対応
  ・炎症歯牙の消炎処置(局所洗浄、抗菌薬投与)
  ・必要に応じて術前内服用の抗菌薬を処方
  ・血糖値変動リスクの把握(低血糖あるいは高血糖緊急症発症の既往)
  ・抜歯当日の低血糖に備えて糖質を持参するよう指示
  ・処置後に食事摂取量の極端な変動が想定される場合は、
   経口糖尿病薬の休薬、インスリン投与量の減量について内科に確認

(4) 抜歯当日の対応
  ・体調、血糖値、食事摂取量、糖尿病薬投与状況を確認
  ・低血糖発作がおこった場合は、血糖値測定後にブドウ糖を投与
   内服可能な状態であれば、持参ブドウ糖内服、ジュース飲用内服
   不可能な状態であれば20%ブドウ糖液40mlを末梢静脈注射
   (50%ブドウ糖液20mlでもよいが末梢静脈炎を起こす可能性がある)

U.インスリンの絶対的欠乏によるDKA(糖尿病性ケトアシドーシス)
(1)低血糖は数分から数時間で推移するのに対し、数時間から数日推移するDKAは、
  まだあまり注目されていない
(2)DKAは糖尿病患者の意識障害の原因のひとつ
(3)DKAを有する糖尿病患者は歯科受診する可能性も留意すべき
(4)歯性感染に関連したDKAはまれだが、DKA自体は急性感染に続発しやすい
(5)歯科口腔外科と内分泌専門医との連携を要する
(6)輸液による治療が必要でインスリン投与は補助的

糖尿病を有する患者の歯科治療についてわかりやすく講演して頂き、明日からの診療に役立てたいと思います。


(13班 山本 泉)
 

TOP | 会の紹介 | 医院案内 | 健診と活動の紹介 | お知らせ | 歯科情報Q&A | 会員専用ページ | リンク集 |
社団法人 吹田市歯科医師会