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平成21年度 第4回 吹歯学術講演会 聴講報告

開催日時:平成21年10月9日(金)

「CTでなにがわかるの?インプラントでCT撮影は必要なの?」
〜1000人以上の先生方から頂いたCT画像からわかったこと〜

講師に株式会社アイキャット代表取締役CTO・大阪大学歯学部招聘教員の十河基文先生をお招きして、第4回吹歯学術講演会が開催されました。

現在、医科用CTは、世界の約3分の1の台数が日本に存在するが、歯科用コーンビームCTは2〜3千万円と高価であり、医科ほどは普及していない。しかしながら、インプラント治療においてCT撮影は、特に有効である。

CTの有効性として

  1. MRP(CTの断面)で3次元的に診れること
  2. 実寸で計測できること
  3. 任意の断面でカットが可能なこと
  4. パノラマでは診えないものまで診えること
  5. 臨床的骨質診断ができること

パノラマでは診えないオトガイ孔、下顎管、上顎洞底の正確な位置、オトガイ孔間に存在するたくさんの切歯枝、下顎舌側の骨の厚み等がCTでは診ることができる。
 実際に、07年5月にはインプラント手術時の下顎舌側穿孔により日本でも初の死亡事故が起きている。下顎臼歯舌側には、舌下動脈、オトガイ下動脈などが走行しており、血管を損傷すると血腫をつくり窒息に至らしめる。CTを事前に撮影しリスクマネージメントを厳重に実施しておくことが重要である。
 骨質においても、CT値から定量的に診断し、骨質が悪い部位にインプラント埋入をおこなうのであれば、ラフサーフェスやテーパータイプのインプラントフィクスチャーの選択、セルフタップ、直径、本数などの術式の変更といった対策をあらかじめ考慮する。

CTの注意点として

  1. 撮影スライス厚は細かくして部分体積効果を少なくすること
  2. 0.01mm以下の精度はないこと
  3. 金属アーティファクトに注意すること
  4. 模型合成の無いCTデータでは咬合平面が傾いている危険性があること
  5. 歯科用コーンビームCTはほとんどの機種でCT値が出ないこと
  6. CT値の高い骨は誤差が大きく、CT値の低い骨は誤差が少ないこと

CTやレントゲン撮影時の被曝(実効線量)は、デンタル1枚撮影で0.01mSv、パノラマ撮影で0.04mSv、頭部X線CT検査で2.0mSv、自然放射線の世界平均で2.4mSvである。また、低被曝では生体の防御機構によって遺伝子障害を修復するともいわれている。
 医療現場では、心のこもったコミュニケーションをおこない、良質な医療を提供することが求められる。特にインプラント治療をおこなう際のCT撮影は、患者様とのコミュケーションを円滑にし、術者も確実に埋入手術がおこなえる、非常に有効なツールである。



(学術研修委員会 久世 一路、安永 哲也、山本 泉、築谷 康二、平良 淳)
 

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